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極彩色に輝く、シェルパの寺
ネパール 仏教寺院
極彩色に輝く、シェルパの寺
ネパール 仏教寺院
復元年代
復元方法
家屋修復年
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ヒマラヤに住む、信仰深き人びと
タキシンド村は標高3000m、ヒマラヤの南腹にある小さな村です。ヒマラヤ登山のガイドやポーターとして有名なチベット系民族、シェルパが多く住んでいます。シェルパは16世紀にチベットから移住してきた民族で、ヤクの放牧や農耕を行い、昔はヒマラヤ越えの交易にも携わっていました。チベット仏教を深く信仰する人びとにとって、仏教寺院は心の支えとなっています。
五感を研ぎ澄ます、チベット仏教
チベット仏教は、インドの金剛乗仏教(密教)の流れをくむもので7世紀ごろに成立しました。即身成仏、つまり生きた身で悟りの境地を得るために、僧たちは視覚や聴覚にうったえるものを使って修行に励みます。原色で描かれるマンダラや仏画、太鼓を打ちならし唱えられる読経などが、その特徴をよく表しています。また、ニンマ派はチベット仏教の中でもより古い形を残しているとされています。
極彩色の本堂
本堂正面、本尊である釈迦如来を安置した本殿の両側には108巻の経本が収められています。仏壇の前には、現地で収集したさまざまな法具が展示されています。
宇宙を表現する、仏画とマンダラ
本堂の1階と2階を埋め尽くす極彩色のマンダラと仏画は、現地から招聘した絵師10名によるもので、1年以上かけて復元されました。これらの絵は悟りを表現する手段として描かれており、天然絵具を使用した美しい作品は、芸術的にも高い評価を受けています。
1階の左壁には阿弥陀如来や十一面観音など顕教の仏像が描かれ、右壁にはチベット仏教特有の男女合体仏が表現されています。また、天井には4枚のマンダラが描かれています。
チョルテン
寺院内や峠に建てられるチョルテン(仏塔)。復元されたチョルテンは、悟りを開いた釈迦の姿を表し、中には仏像が収められています。
マニ輪
マニ輪の中には経文が入っていて、これを時計回りにまわすと、経文を1回読んだことになります。文字の読めない信者に開かれた、功徳を積むための道となります。
チョルテンとマニ輪との間に、マントラ(真言)を彫り上げたマニ垣も展示しています。垣を右手に見ながら通ると、経文を読んだのと同じ功徳があるとされています。
このマニ輪舎は、ネパールより仏画絵師を招いて2024年秋に修復を行っています。
修復の様子はこちらのページでご紹介しています。