1871年ごろに建てられた、琉球王国時代の士族の屋敷を石垣市より移築復元。台風の襲来に備えて、柱の本数を多くし、赤瓦をしっくいで固めているのが特徴です。当時の庶民の家では見られない玄関や大きな座敷があり、家屋を囲む石垣は、沖縄産の琉球石灰岩が使われています。
沖縄北部、国頭村にある神アサギと呼ばれる祭場を復元。この祭場では毎年旧暦の7月に、ニレー神を迎える海神祭が行われます。ニレー神とは、海の彼方にある楽園“ニライ・カナイ”からやってくる神で、農作と繁栄をもたらすと人びとに信じられています。
日高地方沙流川流域二風谷の人びとが復元した伝統的家屋。敷地の奥にあるのが両親の家、手前の2棟が分家した子供たちの家です。屋根と壁には二風谷から取り寄せたノガヤと呼ばれる植物を使用しています。ノガヤは家の中の炉の煙によっていぶされ、雨雪に対してさらに強くなり、温かく住まうことができます。
台湾の福建系漢族の農家をモデルとして復元。台湾の漢族は、中国大陸から移住してきた人びとです。3つの棟を合わせたようなコの字型の三合院形式が特徴で、中央に客間としても使われる祭場があり、左棟に兄の、右棟に弟の家族が住みます。こうした住まい方は左を優位とし年長者を重視する考え方が反映されています。